みらい動物病院 医院長ブログ

日々の生活や、ペットの健康の豆知識などお届けします。 滋賀県大津市を中心に診察している動物病院。夜間診療・往診ご相談ください。 トリミング施設、ペットホテルも併設しております。専用駐車場有。

カテゴリ: 腫瘍関連

こんにちは。
大津市のみらい動物病院です。

先日はこの冬一番の寒波到来で、今シーズン初めて積雪しました。
大学時代の6年間を北海道で過ごし、散々雪は見てきたはずなのですが、
雪を見るとやはりテンションが上がります。 

場所によっては道路の凍結も 見られますので、ワンちゃんのお散歩もご注意くださいね。


さて、今日は意味深なタイトルですが、睾丸(精巣)の腫瘍についてのお話です。

ワンちゃんやネコちゃんの場合、生後30日ぐらいまでは精巣が袋(陰嚢)に入っていないことがあります。
もともと精巣はお腹の中に有り徐々に陰嚢へと下降してくるので、その過程である事が多いです。

しかし、1ヶ月経っても2ヶ月経っても陰嚢に精巣が降りてこない場合、「潜在精巣(陰睾)」という診断が降ります。
「潜在精巣」は、遺伝的疾患である為、この子の赤ちゃんを作ることは倫理上禁止されています。

潜在精巣には2種類あり、
①皮下潜在精巣:ソ径部(ペニスの横辺り)に隠れているもの。手術部位が正常精巣と潜在精巣で別々の場所を           切らなければならない。

②腹腔内潜在精巣:お腹の中に隠れており、外から見ても分からない。開腹手術が必要となる。

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右側腹腔内潜在精巣:陰嚢内には1つしか精巣がありません。


潜在精巣は外観上の問題だけでなく、恐ろしい病気を引き起こす可能性があります。
それが、「がん」です。

潜在精巣の場合、正常な精巣の5倍~10倍(文献によりさまざま)の確率でがんになるという報告があります。

まだ去勢手術がお済でないワンちゃん・ネコちゃんは、今すぐ精巣が2つとも陰嚢内にあるか確認してあげてくださいね!

(追記)
潜在精巣でない正常な精巣であっても、「がん」になる事はありますので、ご注意下さい。


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みらい動物病院は、病気の治療・予防だけでなく、 ペットが日々健康に暮らせるための食事指導やしつけ・マナー、お手入れ方法の指導、動物を通じての子供教育など、ペットとペットオーナーそして地域の方々と共に、ペットと暮らしやすい大津市のみらい(未来)を作っていきたいと考えます。

アットホームで話しやすい、ペットオーナー様が参加出来る、オープンな診療を心掛けております。どんな事でもお気軽にご相談下さい。

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休診日;木曜日、日・祝午後
診察時間:午前9時~12時 午後4時~7時30分
夜間・緊急は随時受付

 

こんにちは。
大津市のみらい動物病院です。

2014年も約10日が過ぎ、そろそろお正月モードも抜けてきた頃でしょうか?

さて、本日は「がん」の治療方法についてです。
当院ホームページにも載せていますが、「がん」の治療方法は現在のところ、三大療法+αが主流となっています。
もう1度簡単に復習しておきます。

①外科手術
悪い部分を取り除いてしまおうという事です。「がん」の治療において、唯一「根治」が望める方法です。 
 ただ、全ての「がん」が完治するわけではなく、発生部位・大きさ・転移の有無などによっては、完治しないこともあります。

②抗がん剤 
外科手術で取り切れない「がん」や、抗がん剤がよく効く「がん」に使用します。
抗がん剤治療では、見た目上「がん」が消えたり、症状が改善した状態を「根治」ではなく「寛解」と呼びます。

③放射線療法
これも適用としては「抗がん剤」治療と同じです。抗がん剤は良くも悪くも全身に作用しますが、放射線の場合は、「がん」に対し比較的ピンポイントに作用するので、全身的な副作用は少ないかもしれません。
しかし、放射線療法特有の副作用もありますし、動物の場合は全身麻酔が必要となります。
また、日本では放射線療法を行える施設が非常に少ない為、居住地域や生活環境、動物の性格など条件が揃わないと実施できないことが多いです。

④免疫療法
現在のところは、上記三大療法に補助的に適用されていますが、近い将来には四大療法になると言われています。現在でも、「がん」の種類によっては免疫療法など三大療法以外の治療が有用とされているものもありますので、詳しくは当院までご相談ください。


ここで、タイトルの「適切な治療法」についてです。
これだけ見ると、唯一「根治」の望める外科手術ありきの治療がベストのようですが、実際はそうでもありません。

例えば、

☆非常に大きな「がん」で、切除し切れない・切除する事で生命を脅かすという場合は、最初から抗がん剤や放射線療法を行い、ある程度小さくしてから外科手術を行うこともあります。


☆遠隔転移のある「がん」の場合、転移部分も手術で全て切除出来るなどの理由がない限り、外科手術は適応になりません。抗がん剤による全身療法が選択される事が多いです。


☆悪性リンパ腫の場合、腫れている部分を切除してもあまり効果はありません。局所の「がん」ではなく全身性の「がん」ですので、これも抗がん剤が選択されます。


このように、「がん」の治療方法はいくつかあっても、その子その子によって選択すべきベストな治療法は異なってきます。

特に、「抗がん剤」や「免疫療法」などは、日々研究がされており、どんどん新しい知見や科学的根拠に基づくデータが発表されています。

・「がん」の診断は受けたが、何か他に治療法はないのか?
・「がん」かもしれない・・・どうしたらいいの?


など、ご不安な事がございましたら、まずはメールでも結構ですので、お気軽にご相談ください。

»お問い合わせはこちらから



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こんにちは
大津市のみらい動物病院です。

台風後、一気に秋めいてきましたね。
と、言っても、日中はまだまだ日差しも強いので、一日の寒暖の差にはご注意ください

さて、本日はなかなか厄介な腫瘍である『肥満細胞腫』について書きます。

まず、『肥満細胞腫』ですが、名前を聞いてどんなイメージを持ちますか?

・太っている子がなりそう・・・
・ぷにゅぷにゅして柔らかそう・・・
・あ、うちの子にもあるかも・・・ 


など、いろいろあると思います。

では、肥満細胞腫(MCT:Mast Cell Tumor)について、簡単に記載します。

【特徴】
・ 皮膚腫瘍中、犬で第1位猫で第2位に位置づけられる発生率の高い腫瘍
・ 
犬のMCTは、良性の挙動を示すものから、悪性の挙動を示すものまで様々。その挙動は組織学的グレードに依存
・ 
猫の皮膚MCTはほとんどが良性
「肥満」とは無関係である(肥満細胞という白血球の仲間が関与している)。 
皮膚のしこりや炎症(赤くなったりする事)として見られることが多いが、内臓に出来るタイプもある。


頚部皮膚
MCT1


腹部皮膚
MCT2


ダリエ徴候:肥満細胞からヒスタミンなどが放出されることによるアレルギー(蕁麻疹)様症状。
darie


【診断】
・細胞診(針で吸引し顕微鏡で観察) 
MCT FNA
紫の顆粒が、MCTの特徴です。


【治療】
・外科手術で切除
MCTは非常に浸潤性が強く、腫瘍の周囲を広範囲(最低でも腫瘍の周囲2cm)に切除しなければなりません。
完全に切除が出来、転移がなければ再発は見られません。

・化学療法
いわゆる抗がん剤です。MCTは比較的化学療法に反応が良い事が多く、主に外科手術後に補助的に行います。ビンブラスチン、プレドニゾロン、CCNU(ロムスチン)などが良く使われます。

分子標的療法
MCTの一部では、c-kit遺伝子というものが変異をする事により発症する事が分かっています。
このタイプのMCTの場合、イマチニブという分子標的薬を使う事で、MCTを抑制することが可能となります。

・免疫療法
インターフェロンという薬を使って、MCTに対する免疫力を上げるという治療です。
分子標的療法と共に、近年注目されている治療法となります。


これらのどの治療を選択・組み合わせていくかは、生活環境や性格、MCTのグレード・ステージなどにより一人ずつ違ってきます。獣医師としっかり話し合う必要がありますね。

 
このようにMCTは、発生も多く生命の危険もある腫瘍です。しかし、早期発見が出来れば完全切除も可能ですし、完全切除が出来なかったとしても、様々な効果の期待できる治療法が開発されています。

皮膚病かな?腫瘍かな??
気になることがございましたら、お気軽にご相談下さいね。

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こんばんわ。
大津市のみらい動物病院です。

今回のテーマは『脂肪腫』です。

脂肪腫とは、体表(特に胸部や腹部に多い)によく見られ、触ると弾力のあるしこりで、わんちゃん本人はあまり気にしない事が多い腫瘍です。

実はこの腫瘍、中高齢のわんちゃんでは最も多い腫瘍の1つのですが、あまり問題とされない事が多いのです。
理由は・・・

『ほとんどが良性腫瘍だから』

です。

動物も気にしていなくて、ほとんどが良性なんだから、経過見ながら治療を考えていきましょうね
と、いうスタンスをとる場合が多いのです。


しかし、脂肪腫の中にも厄介なものがある事は、飼い主さんも是非知っておいて下さい。



まず1つが、

・良性の脂肪腫であっても、深部へ広がっていき、筋肉などを巻き込む事がある。
→これは、痛みが出たり、場所によっては歩行に障害が出るなどの日常生活に悪影響が出る場合があります。


次に、

・脂肪腫の中の数%は、悪性腫瘍である脂肪肉腫
→これが最も厄介であり、見た目や触感は良性の脂肪腫と区別できない事が多いのです。しかし、悪性腫瘍(がん)ですので、転移もしますし、あれよあれよという間に広がり手遅れになってしまう場合もあります。


脂肪の塊だから、ダイエットしないとね~

というのは、残念ながら間違いで、ダイエットしても脂肪腫はなくなりません。
外科的に切除するしかないのです。

おうちのわんちゃんの身体を全身くまなく触ってみてください。
今までなかったしこりやイボはありませんか?

「がん」は、早期発見が1番の治療です。

気になることがございましたら、お気軽に当院までご相談くださいね。


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こんばんわ!
大津市のみらい動物病院です。

久しぶりの大雨ですね!
降る時はしっかり降って、マザーレイクにたっぷり貯えて欲しいものですね。


さて、今日は、「がん」について簡単に記載します。

なぜ、「癌」ではなく「がん」なのか?


漢字が難しいから?
画数が多くて面倒くさいから??


いえいえ、「がん」と表記するのには理由があるのです。

癌:上皮系由来の悪性腫瘍
がん:あらゆる全ての悪性腫瘍


例えば、乳癌・肺癌・大腸癌とは言いますが、悪性リンパ(正しくは悪性リンパ)・骨肉(正しくは骨肉)とは言わないのです。

しかし、乳癌も悪性リンパ腫も「がん」なのです。

ややこしいですよね・・・


私のブログでは、今後、「がん」についての話題も充実させていく予定です。
教科書的な内容は、おそらくインターネットで検索すればたくさん出てきますので、教科書的な記載は私のブログでは必要最小限とし、日々の診療で接する「がん」について、出来るだけ生の情報を発信していきたいと思います。

どんな些細な事でも結構です。
お聞きになりたいことがあれば、コメントでもメッセージでも何でも聞いてみて下さい。
それにより、皆様の欲しい情報が追記され、充実していくのです。

どうぞ宜しくお願い致します。



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